「運動せずにあなたの腹筋は洗濯板のように!」
このような宣伝文句は問題であると、米国のFTC(連邦取引委員会)
は、EMSのトップセールスを記録する3社に警告を発した。
EMSは電気刺激を発生し、筋肉を収縮(しゅうしゅく)させる
キカイです。
医療用のEMSは、脳卒中などのため、いしゅくした筋肉のリハビリに
用いられるものですが、商品として一般に出まわっているものは
筋肉トレーニング用のものです。
どうやら肥満解消に効果があるらしいと、けっこう売れています。
たしかに日本のテレビ広告でも、腹筋が洗濯板のようになった
筋肉隆々とした白人男女が、おなかに大きなベルト(これがEMS)
をつけて笑顔を見せていました。
日本で、このような機器が肥満によいと広告してしまうと、
景品表示法いはんとなるので、直接的に訴えるものとはなっていない
ようですが、その広告からは肥満に効果があるかのような印象を
うけます。
FTCは前述のほか、「EMSは脂肪を減らす」といった言葉も問題である
としています。
FDA(米国食品医薬品局)によれば、 現在のところ体重を
減らしたり、 腹をへこませたり、腹筋をかっこよくしたりする
効果のあるものはない、 といいます。
私も文献を調べてみたが、そのほとんどがリハビリ関連の論文であり、
体重をへらした、という研究論文を見つけることはできませんでした。
EMSのテレビ広告では筋肉隆々とした男女が登場します。
しかし、彼らは本当にEMSを利用して、あのようなカラダをつくった
のでしょうか?
広告に出てくるEMSの形状からして、腹筋、太ももや腕などなら
ともかく、その他の筋肉をこのキカイで鍛えるのは不可能です。
彼らはバーベルなどを使った一般的な筋力トレーニングで
体を 鍛えたにちがいありません。
***********************************************************
彼らはバーベルなどを使った一般的な筋トレで、カラダを 鍛えたに
ちがいありません――そうなのよ、そうなのよ。
もっともこれは、ジムでしっかり運動をしている人なら、だれでも
わかっていると思います。
それにしても、ほかにもまだまだ「ん?」と思うことが、いっぱいある。
最近では、お酢だかなんだかのCM。
スポーツトレーナーをつかって、「運動していても、トシとともにやせ
にくくなってきました」みたいなことを言わせたり、
「基礎代謝が下がってきてやせません」みたいなことを女性に
いわせている。
そのあとにお酢が出てきて、アミノ酸の代謝をあげる効果について
あれこれ宣伝するわけです。
あれをみたら、この酢をのめばやせるんだ!と思うヒトがいても
おかしくない。
しかし実は「これをのんだらやせます」とは、ひとことも言ってないん
ですね。あのコマーシャルはホントにウマイです。
これからはますます、「情報を取捨選択する能力」が 必要だなあと
思います。
健康コラムへ戻る